ディーゼル車の排ガス規制の現場から
東京都がディーゼル車の排ガスに関する条例を作ったことは記憶に新しい。石原慎太郎都知事は、空はつながっているのだから東京都だけが排ガスを規制しても効果があがらない。首都圏全体の問題としてディーゼル車の排ガス規制に取り組むべきだと訴えていた。
PJ中村は5月20日、埼玉県戸田市のベンチャー企業(株)コモテックを訪れた。同社技術部の今林氏は、石原都知事が記者会見で見せたものと同じようなペットボトル入りのスス状の粒子状物質(SPM)を見せてくれた。旧式の2トンクラスのディーゼル車は、100 km走ると2リットルのペットボトルの8割近いSPMが排出されるという。この会社が開発した機器を装備すれば、このSPMを排ガスから完全に除去できる。もちろん、排ガスの要素は、窒素酸化物などいろいろあるが、少なくともSPMに関しては、ディーゼル車の排ガスから完全に除去できるという。
東京都につづき千葉・埼玉・神奈川の各県が条例を作ったから、首都圏全域で規制値を満たさないディーゼル車の運行が規制された。しかし、条例ができたから排ガスの規定値を満たさないディーゼル車が首都圏を走っていないかといえば、そうではないと今林氏は嘆く。
東京都は「違反ディーゼル車一掃作戦」を展開して努力を重ねているが、都道府県の限られた予算の中では費用も限られているようだ。石原都知事の言葉を待つまでもなく、空はつながっている。環境問題に真剣に取り組んでいる首都圏の取り組みを国が追いかけないのは納得がいかない。
国土交通省は、新車に関しては積極的だが、すでに走っているディーゼル車の対策には余り積極的ではない。その理由のひとつに、環境対策を新車の売り上げアップに結び付けたい自動車メーカーの思惑もからんでいるのかもしれない。
トラック輸送は小規模な業者も多く、新車の購入はもちろん、新たな排ガス処理装置をつけることが難しい業者も多い。このまま、古いディーゼル車がなくなるまで待っていていいのだろうか。国がディーゼル車の排ガス規制に本格的に取り組めば、規制なども徹底し、業者の不平等感もなくなり、業界の活性化に役立つ効果も期待できる。
石原都知事は空はつながっているといったが、道路もつながっているのだ。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1166478/detail