『Office 12』の詳細、いよいよ明らかに
会社のオフィスを舞台にしてコメディを作るなら、たいていはコミュニケーションがちぐはぐで生産性が悪くなる様子を、おもしろおかしく描くことになるだろう。そして、この2つの側面こそ、 Microsoft ( NASDAQ:MSFT ) が次期生産性スイート『Microsoft Office 12』で解決しようとしている問題だ。
『Word』『Excel』『PowerPoint』などをパッケージ化し、市場をほぼ独占中の生産性スイート『Microsoft Office』の新版は、この秋ベータ版をリリースし、2006年後半には正式版リリースとなる予定だ。
Microsoft は、ロサンゼルスで開催する『 ProfessionalDevelopersConference(PDC)2005 』(9月13日-16日) で、Office 12 について何らかの発表を行なう見通しだ。現行版が登場したのは2003年10月で、実に2年ぶりのメジャーリリースとなる。PDC では、Office をベースにしたアプリケーションを開発するプログラマ向けに、複数のコンファレンスを準備している。
調査会社 JupiterResearch のアナリスト Joe Wilcox 氏は、次のように述べている。「いよいよ Office 12 の内容が明らかになる。Microsoft が Office の新版について、正式に内容や新機能を語るのは、PDC が初めての場となる」
確かに Microsoft は、Office 12 についてあまり具体的な話をしていないが、新版のテーマが、統合やコラボレーションといった点にあることは認めている。
Office 開発グループでは、膨大な時間を費やして、顧客がどのように業務を進めているか調査研究してきた。その結果、至極当然ながら、企業では比較的多くのコミュニケーション ツールを使用していることがわかった。
Microsoft 情報ワーカー製品管理グループ担当副社長 Chris Caposella 氏は、同社 Web サイトに掲載したインタビューで、インスタント メッセージ (IM) や電話、ポータル、Eメールなどの、異なるコミュニケーション ツールの統合に、狙い目が集約されていると語った。
Caposella 氏によると、ユーザーが「異なる (コミュニケーション) チャンネル間でも容易に情報を共有でき、どのチャンネルを使うべきか悩まなくてすむようにする」ことが目標という。
Microsoft は、現行版 Office をリリースして以来、コラボレーションおよび通信関連の技術や企業を積極的に買収してきた。今年3月には、P2P 型コラボレーション製品の GrooveNetworks を 買収 し、8月には VoIP 技術会社の Teleo を 買収 している。
新版の中心テーマがコラボレーションで、潜在顧客にアップグレードの必要性をアピールするならば、Office 12 が新技術を組み込んでいると考えるのが自然だ、と Wilcox 氏は話す。
しかし、新たなコミュニケーション機能を追加することで、Office の利便性が増す一方、セキュリティ上の問題が増える可能性もあると、調査会社 Gartner のセキュリティ アナリスト John Pescatore 氏は語る。
たとえば P2P 技術の Groove についてだが、同社買収後の展開について、Microsoft は沈黙を守っている。ただ、Groove の創設者 Ray Ozzie 氏が同社を起業した際、セキュリティの確保を最優先事項に据えていたことから、Groove の技術を Office に統合するのは、好ましいことだと Pescatore 氏は述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050912-00000006-inet-sci